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創業70周年を迎えて

株式会社光陽メディアは、おかげさまで2020年11月1日、創業70周年を迎えることができました。

光陽印刷、みさと製本の時代からさまざまな試練を乗り越え今日に至ることができましたのも、ひとえにお客様、取引先の皆様、そして従業員や諸先輩方のご支援の賜物と心より御礼申し上げます。

私たちが創業以来70年にわたり掲げてきた理念は「平和」と「民主主義」です。かつてそれらが脅かされた時代に、まさに「平和」「民主主義」を守り抜く目的で弊社は誕生しました。1950年、占領下の日本ではレッドパージの嵐が吹き荒れ、「平和」「民主主義」の運動を行ってきた民主・大衆団体は弾圧の憂き目に遭うこととなりました。

「平和」「民主主義」を照らす灯を消してはならないと、有志たちが印刷・製本をつづけ、この活動が土台となり前身である「光陽印刷」が創業されたのです。そして、2003年には製本加工・発送・書籍管理を行ってきた「みさと製本」との事業統合により、互いの強みをいかす光陽メディアとして生まれ変わりました。

常に、私たちに求められた役割は「日本を築くための宣伝・出版活動の砦」となることで、これこそが創業の原点です。「平和」「民主主義」が脅かされる状況はいまだ続いており、この“原点”に込めた思いは今日も変わらず堅持しつづけています。

創業時から私たちが一貫して取り組んできているのが、基本である総合印刷事業です。長年にわたり光陽メディアの信頼の土台となってきたもので、この位置づけは今後も変わりません。2017年にはこの基本事業のさらなる進化・発展の礎となる「柏工場」が竣工しました。弊社ではこの新工場建設を「第2の創業」と位置づけ、技術面・品質面でさらに磨きをかけていく所存です。

一方、印刷業界が置かれた現状を踏まえれば、紙媒体が今後、厳しい局面をむかえることは間違いありません。これまでも、企画部門やウェブ関連の新規事業などを行う部署を設けてきましたが、さらなる新しい成果を出すために昨年に設立したのが関連会社です。関連会社では、お客様が事業や運動を推進する際に直面する諸問題を解決することを基本としています。

ただ、求められるままに「ものづくり」を提供していくだけでは、真の問題解決には至らないということです。これは基本事業においても同様で、お客様にいかに寄り添い、課題を共有し、その推進に向けて力を注いでいくか──常にこうした姿勢で仕事に臨む組織に変化し続けなければなりません。

そのためには、何より私たちが心をひとつに力を合わせ、問題に真摯に向き合い、最善の解決策を求めて模索しつづけていくことです。それがお客様とのさらなる信頼を育み、その信頼に見合う価値を今後もお客様にご提供しつづけることにつながるものと考えています。

今後も倍旧のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、何卒宜しくお願い申し上げます。

2020年12月15日
株式会社光陽メディア
代表取締役社長 明石 康徳